氷点下の世界

 

十勝のとあるカフェ空間にて・・・

入ると白を基調とした太陽の光でいっぱいの空間が広がる。
暖房の吹き出し口のデザインは天井の梁にうまく溶け込んでおり、
気にならない。
この日は典型的な十勝晴れ。
日中は、ほとんど暖房が要らないようだ。
この日、外は-5℃。
太陽の力強さに感動である。

スタッフの方に伺うと、設定温度は15℃。
室内に育つ植物のために、夜は5℃前後で暖房をしているとのこと。
5℃、と聞いて東京の人間は驚くかもしれない。
しかし、12月の気温が一日中ほぼ氷点下0℃~10℃の十勝では、
5℃も暖房なのだ。
実際に、外気温が0℃程度だった場合は、
“今日は暖かいな”と感じるほどである。

外がただただ寒さで辛く、中がとても暖かくて外に出たくなくなる、
というのではなく、氷点下の外も快適で、
中も快適だと思うバランスがあるに違いないと思いながら、
この太陽光で満たされた空間をうろうろ歩く。
15℃が設定温度とは言うが、ここの今の室温はどれくらいなんだろう。

室内の植物は、本州でも見かけるものが植えられていたように思う。
まだ、ここの気候に少しずつ慣れてきている段階だろう。今は細くてひょろひょろしているが、10年後が楽しみだ。

PS dialogue 2017.1
追伸:ここでは、豆のマス売りをしている。豆の入った大きな麻袋がどんとおいてあって、升が一つ。包装の手間がいらないし、何より産地から直接届いた新鮮な気持ちと一緒に持ち帰ることになる。(もちろん直接届いていると思う。)豆の産地、十勝ならではの豆の魅せ方だ。

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