わたしの家には、ちいさな楽園がある。
マンションの一室が、PS Cantinaなのだ。
広くはないけれど、ここにいるとなんだかほっとする。
なんでだろう。
ここにいのちの気配があるからじゃないだろうか。
お気に入りのワインにチーズ、お米にお味噌。
おばあちゃんが送ってくれる梅干しにお漬物に、とっておきのチョコレート。
それから、夏のお楽しみ、レモンの砂糖漬けといちごのシロップ。
ぴかぴかにかがやく旬のやさいとくだもの。
明日の朝ごはんのためのとってもおいしいパン。
暑くなりすぎないように、寒くなりすぎないように。
空気が常に新鮮であるように、でも直射日光があたらないように。
この空間は、たべものが快適でいられるように整えられたちいさな楽園。
ここでは、たべものが生きて、ゆっくり呼吸をしている。
一番おいしく熟すときを静かに待っている。
いのちのみなもとに囲まれて、からだまでがなんだか喜んでいるのかもしれない。
こうやって、カンティーナに並んでいると、たべものはみな美しい。
わたしのちいさなぜいたく。
マンションのPS Cantina。
PS dialogue 2014.5
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