軽井沢の一年 二月
降り積もった雪がキラキラと、真っ青な空を照らす、さわやかな朝。
ザクザク雪を踏みしめながら、真っ白な心で向かうのは、冬の美術館。
白い雪と調和した白い美術館のエントランスは、
いつもあたたかく、やさしく迎えてくれる。
なぜ冬に軽井沢の美術館に行くのだろう。
アートの刺激で活発に思考を始める脳には、
軽井沢の冬の静寂がぴったりなのだ。
一歩外に出れば雑踏に呑まれる都会と違って、
ここでは、美術館の中と外に知の連続性が存在する。
軽井沢の凛とした冬の空気で、思考は一層深まって、
あの絵の真意が見えてくる。
PS dialogue.2013.02