ピーエスの室内気候が、助産院にぴったりなのには、理由があります。
わたしたちは、恒温動物という生きものです。これはどういうことかというと、寒い場所にいたり、暑い場所にいても、からだの中の温度はあんまり影響を受けない、ということです。体温はいつでも36℃前後のままで、元気に活動することが出来るのです。たとえば、とかげなどの変温動物は気温と一緒に体温もあがったりさがったりしてしまいます。とかげが冬ひなたぼっこをしているのは、太陽のちからを借りないと体温が下がって動けなくなってしまうからなのですね。人間はとかげと違い、体温はいつも一定に保たれています。
なぜそんなことができるのでしょう?それは、からだにあるセンサーが暑さや寒さを感知して、暑い時は体の中に涼しさをつくりだし、寒い時は体の中に熱さを作り出すという体温の賢いメカニズムがはたらいているからなのです。
では、生まれたばかりのあかちゃんはどうでしょうか。じつは、あかちゃんには、このメカニズムがまだじゅうぶんに備わっていません。生まれてから、暑さや寒さを実際にあかちゃんが体験する中で、少しずつ育っていくものなのです。ですから、生まれたばかりの頃のあかちゃんの体温は、気温があがったりさがったりするとすぐに影響されて変化してしまいます。かといって、あまりにも気温の変化のない部屋に赤ちゃんを閉じ込めてしまうと、暑さも寒さも体験できないので、このメカニズムはいつまでたっても、育つことが出来ません。
ですから、助産院の室内気候に大切なことは、ゆるやかでおだやかな変化のある気候をあかちゃんに用意してあげることです。
そして、もうひとつ。この体温のメカニズムと気候の問題は、あかちゃんを産んだあとのお母さんにも関係があります。出産という大仕事は、お母さんのからだたったひとつで行われるのです。だから、お母さんのからだは、妊娠、出産に伴ってものすごく変化することになります。体温のメカニズムもそのひとつ。特に出産のあと、おかあさんの体温メカニズムは小さな変化にとても敏感になります。小さな刺激で、体温が上がってしまったり、下がってしまったり。
ですから、急な温度変化のない室内気候は助産院でやすむおかあさんにとっても大切なのです。
ピーエスがつくる室内気候は、自然の変化の力をゆるやかに取り入れて活かす第二の自然の考え方からできています。音も風もない、おだやかなここちよさがこの世界にデビューしたばかりのあかちゃんと、おおきなおおきな仕事を終えたばかりのお母さんをやさしくつつみこみます。
あたらしいいのちが生まれる大切な場所、助産院にこんな気候はいかがですか。あかちゃんとお母さんによりここちよくすごしてもらうために、ぜひ、ピーエスにご相談ください。
PS dialogue 2014.1