ドイツのキッチンはいつも清潔で、きちんと整理整頓されている...なんて話を聞きます。調理器具はきれいに並べ、調味料を出しっぱなしにすることもなく、料理の半分を占める準備と待ち時間に掃除や片づけを済ませ、食器洗いは食器洗い機に任せ、キッチン台に洗った皿を放置させることもない、などなど...。真相は分かりませんが、ドイツの重厚なシステムキッチンや、機能性と頑丈さを追求したドイツの調理器具、あるいは食事の楽しさを提案するキッチン雑貨がよく知られていることからも想像できるように、ドイツ人がキッチンに特別なこだわりを持っていることは確かだと思います。
キッチンを清潔に保つためには、一日に何度も布巾を使うことになりますが、この布巾の扱いが一番頭を悩ませるものなのではないでしょうか。ドイツのキッチンでは布巾やゴム手袋など濡れたものを乾かすために、よくタオルウォーマーが使われています。濡れたままの布巾を放置すると細菌が繁殖する元になりますからなるべく早く乾かしたい、ということもありますし、新しい布巾を引っ掛けておけばいつでもほんのり温かいふかふかの布巾を使うこともできます。またタオルウォーマーの多種多様で色とりどりなデザイン性により、キッチンに楽しいアクセントを作ることもできるのです。
布巾を使って乾かすことが楽しくなれば、料理もきっと楽しくなります。なんだかタオルウォーマーがあるだけで、キッチンで質の高い時間が過ごせそうな気がします。むしろ、タオルウォーマーのあるキッチンは、健康的なライフスタイルを作る食の中心地として、わたしたちの生活の質全体を高めてくれるのではないでしょうか。
PS dialogue 2013.9